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ロードバイクを溺愛するオトコの自転車雑学帳

46T は夢のアウターギアとなりえるか?

こんにちは! あら50りっぷです。

 

ロードバイク人生も長くなると、クランクのチェーンリングの端数についてもさまざまな変遷を経験してきました。

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初期の頃のDuraace クランク。さすがに磨きが美しい‼︎


自転車に乗り始めた頃の、標準的なチェーンリングの端数は、53-39T、貧脚組は 52-39T くらいしか選択肢がなく、(コンパクトクランク発売前は、ロード用はPCD130しか存在しなかった)自分でサードパーティー製のインナー38Tなどを探してきては、カスタムしていたものです。

やがて、シマノがコンパクトクランク 50-34T(PCD110)を発売し、新車への搭載が一般的になると、グランツールの山岳ステージで、プロ選手にコンパクトクランクを使わせるという戦略が大当たり!)これまでは激しく消耗していた峠の登りも、インナー 34T ならラクラクこなせるようになり、初心者や女性ロードバイカーの増加に大きく役だったと思います。

 

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では、50-34T が完璧なギア比か???と言われれば必ずしもそうとは言えません。激坂ならともかく、平地を高速巡航するにはインナー 34T ははっきり言って軽すぎて使いものにならないし、逆にアウター 50T は一般人にはまだまだ競技志向な感じがして、リアのトップギアである 11T を使うことはほとんどありません!男性の場合でそうなのだから、女性ライダーに50T はやはり大きすぎるでしょう。

話を戻しますが、わたしもコンパクトクランク発売からはずっと50-34Tを使い続けてきましたが、この度、実験的に FSA製のアウター 46T にカスタムし、平地巡航と緩斜面のペダリング効率がどれくらい上がるかを検証してみました。

 

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5アーム用のFSA製46Tチェーンリング。変速性能も非常に高い

 

FD取り付け位置は、直付けフレームの場合は、一番下につけてもこのようにスペースが空いてしまいます(写真参照)。でもうまく調整すれば、問題なくフロント変速可能でした(むしろ、変速チェーンピンを4つも配したFSAのチェーンリングは想像以上に変速がスパスパ決まります! 変速パフォーマンスは全く問題なしです。



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個人的に、一般的なライドには46-36Tが一番使いやすい? と思います

 

購入時にRoubaix EliteについていたPraxisworks製のクランクを、1グレード上のモデルにカスタムして使用していましたが、FSA製の 46T チェーンリングは、あつらえたように色も形状もぴったり適合しました。塗装も強いので、すぐにアルミ地が見えてしまうこともありません。今回はアウター 46T のみのカスタムとなりましたが、インナー 36T は別の機会に試してみたいと思います。

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プロ選手ではないのだから、無意味なプライドは捨てるべき

 

【アウター46Tでの走行レビュー】

結論から言えば、使えるギアの範囲が大幅に広がり、実用的になりました。これまでアウター 50T でリア 11-13Tを常用する機会はあまりありませんでしたが、46Tにカスタムしてからは普段の平地巡航でも11-12Tを使う場面もありました。(安い投資でここまで効果があるなら満足でしょう)

高速巡航する場合は、アウター 50T よりもリアは2、3段重いギア(11Sカセットの中間あたり)を選択することになるので、より適正なチェーンラインが得られます。また緩斜面ならアウター固定で行ける感じで、普通は抵抗となる斜めがけのアウター × ローの場合でも、さほど抵抗を感じることなく、ギアの異音発生もありません。


フロントを小さくすることで、チェーンラインの抵抗が幾分緩和されたのかもしれません。どんなことでも機材の負担が減るのはありがたいことです。

レースでないなら峠の下り道でも、 46T×11T もあれば十分対応可能で、実用的でない無駄なギアを削ぐ意味ではいい選択だと言えます。

 

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XCバイクのように、いかにも小回りが効きそうな風貌になります


バイクの見た目は、純然たるロードレーサーから、グラベルロードやXC用バイクよりの風貌になります。確かにチェーンリングの大きなバイクは見た目と迫力は増してカッコいいものですが、実用的でないなら意味がありません。

中途半端なプライドを捨てて、ライドそのものを楽しむことに特化したカスタムは正義ではないかと思うのです。今回のギアカスタムによって、快適に走れるバリエーションがさらに広がるため、より楽しみが増えそうな予感がしています!