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ロードバイクを溺愛するオトコの自転車雑学帳

冬期レイヤリング講座

こんにちは! あら50りっぷです。
新年おめでとうございます! 今年も良い一年にしたいですね。

 

いやいや「暖冬」です~。一昔前までの「0℃対応 冬ジャケット」なんてすっかり無用の長物になりましたもん。12月~1月でも日中は10℃前後まで上がりますから、今は冬でも「オーバーヒートしない」レイヤー対策が必要なほどです。ロードトレーニングのレイヤリングで重要なのは「薄手ウエアの重ね着」でいつでも調節できることです。

昔、趣味で登山をしていた経験から、冬期のレイヤリングについての基礎的な知識は身についていますが、それでもライド前は
いつもウエア選びで迷います。早朝は眼の玉が凍るくらい寒くても、昼間は10℃まで気温が上がることも多く、厚手長袖ジャケットではかえって地獄を見ることになるからです。


自分がチェックしているのが日中のおおよその平均気温で、10℃を境目にそれ以上か、それ以下かで着ていくウエアを選んでいます。最近の天気予報は「にわか雨」の有無も含めて非常に高確率になっているので信頼に足るものです。以下に、自分の場合の気温帯に合わせた3種類のレイアリング例を示しながら、ポイントを紹介します。

【最高気温 10℃以上】
この場合は選択が比較的楽ですね。日中は「汗ばむ気温になる」ということです。重ね着で調節という考え方もありますが、ライドしながら着たり脱いだりの繰り返しはあまり推奨できないので、ここはジッパーの上げ下げのみで熱気を逃がす作戦です。

・冬用インナー(半袖が基本)

・中厚長袖ジャケット(例:Proteam Training Jacket 
)あるいは中厚長袖ジャージ(例:Proteam Long Sleeve  Jerseyなど)
・さらに気温が高い時には半袖ジャージ+アームウォーマーに変更
・予備で防風ジレ(朝方に着用。昼間はポケットに収納)
・気温に合わせた厚さのネックウォーマー、グローブ

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薄手の防風ジレを常時携帯するのがコツ。気温の低くなった夕方にも対応できる 

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気温10℃以上の日はビブショーツ+レッグウォーマーの組み合わせがペダリング効率を妨げなくて最適

インナーを半袖にするのは、腕周りの発熱によって汗をかくのを防ぐためです。腕周りに汗をかくのが大嫌いなので、半袖ジャージ+アームウォーマーであればいつでも着脱できますし、長袖アウター着用の場合でもインナーは基本半袖で腕部分には通気性を確保しています。ビブタイツを履くほどでもない晴天の日は、ビブショーツ(冬用)* にレッグウォーマーの組み合わせがペダリング効率を妨げないため最適です。  *ビブショーツ(冬用)は内側が起毛し、生地も多少厚手になっているタイプで、最近多くのメーカーが取り扱うようになりました。防風機能だけでなく防雨機能をもった製品もあります。


【最高気温 5℃~9℃以下】
この気温帯のトレーニングが、レイヤリングで一番の悩みどころです。

・冬用保温インナー(半袖)
・中綿中厚の長袖ジャケット(例:Pearl Izumi ウインドブレイクジャケットなど)
 →もはや厳冬期ジャケットは不要?
・薄手のジレを持参して気温が下がる夕方に対応
・ほかに、気温に合わせてネックウォーマー、グローブ、イヤーカバーなど

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リスク覚悟(笑)で中綿中厚ジャケット1枚をアウターに。腕部分に伸縮性のあるものを選ぶと腕まくりができて多少放熱が期待できる。ジャケット1枚あればたいていの寒さに対応可能

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薄手のインナーキャップ(耳を覆えるタイプ)を持っていると使い勝手が良い 

 

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冬期ライドなら、オーバーシューズは常時着用しても暑すぎることはない

 

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グローブは気温に合わせて数種類を使い分ける。薄手タイプで伸縮性のあるものが一番出番が多い

 

寒い朝方はネックウォーマー(首)、グローブ(手首)、オーバーシューズ(足首)で3つの首をきっちり覆い、さらに耳をイヤーカバーで保護することで寒さはかなり軽減できます。厚手のジャケットを着るよりずっと防寒効果がありますし、不要時はポケット収納すればじゃまになりません。


Windtex素材などの
中厚ジャケットは1枚でも防風・保温効果は十分あるので、冬期用に1枚もっておくといいでしょう。しかしライド中に気温が上がった場合のリスクは大きくなります。インナーを半袖にし、ジッパーを定期的に開閉するなどして可能な限り熱を逃します。理想的には腕部分の生地に伸縮性があるウエアを選ぶと多少腕まくりができ、放熱できるので良いでしょう。一度大量に発汗してしまうとその後のライドが非常に不快なものになるため、意識的に換気を繰り返します。前方からの「風」を取り込むことで一瞬で熱を逃すことができます。

 

【最高気温 5度以下】
この気温帯にトレーニングする場合には、むしろ体を冷やさない対策が必要です。

・冬用保温インナー(長袖も可)
・中綿中厚の長袖ジャケット
・Windtex素材のジレを重ね着して防風対策をする。腕部には若干の通気性を確保する。
・ほかに、気温に合わせて厚手ネックウォーマー、厚手グローブ、インナーキャップ、イヤーカバーなど

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スキー用のイヤーカバーは折りたためて携帯性もよく、保温性にも優れ、ロード用として最適。安全面でも、自動車の走行音ならちゃんと聞こえる

気温が5℃前後の場合のインナーは長袖でもいいでしょう。運動強度にもよりますが発汗量はそれほどでもないはずです。むしろ、しっかり防寒対策をして体幹を冷やさない工夫が必須です。体幹が冷えてしまうと筋肉が収縮して正常な動きが阻害されてしまい、安全に走ること自体が難しくなるからです。低温の朝は中綿ジャケットの上にWindtexジレなどを重ね着して防寒対応をします。この場合でも汗対策で腕部分に多少の通気性を確保しておいたほうがいいでしょう。昼間はジレはポケットに収納することもできます。頭部を冷やさないため、ヘルメットのフィット感を阻害しない薄手のインナーキャップ(耳を覆うタイプなら一石二鳥)、ネックウォーマーも峠の下りなどで鼻まで覆える丈の長いタイプのものを使用するといいでしょう。

 

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中綿ジャケットにWindtex素材のジレを重ねる。冬の日昼の寒さには十分対応可能

 

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冬用の厚手ソックスとオーバーシューズで末端の足指の防寒対策

グローブは変速操作を妨げないギリギリの厚手のもの、足指の防寒対策としては冬用の厚手ソックス+オーバーシューズで十分です。このレイアリングで、寒冷地をのぞくほとんどの冬期ライドに対応できるはずです。

 

<番外編 - raphaのウィンタージャケットの優位性>

気温 が10℃前後のときに非常に使い勝手のいいのが、  Proteam Training Jacket 現行モデルです。ラファのウィンターセールで手に入れましたが、ジャケットとジャージのいいとこ取りで、生地の厚さと通気性のバランスが非常に優れています。

 

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 いつものSサイズでは小さすぎて着れなかった。Mサイズでジャストサイズ。それでも前面着丈はやや短め

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腕長は若干長めだが、生地の伸縮性がほとんどないのでこのくらいで良いのかも。生地はやや硬め


前面には3層になった防風素材が使用され、逆に背中側は通気性を高める素材が使われています。
「前面ジャケット&背面ジャージ」といった感じでしょうか? Long sleeve Jersey などと比べて生地がしっかりしている分着心地が硬めな印象がありますが、乗車姿勢には影響しませんし、気温の低い時間帯はむしろこのくらいのほうが安心感があります。インナー+ジャケットでかなりの気温帯まで対応可能です。ロゴやアームバンド部分は反射素材になっており、夜間のライドでの視認性を高めてくれます。

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新型はシングルジッパーに変更された。ロゴとアームバンドは反射素材

 

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 ジッパーのスライドが非常にスムーズなのは大きなポイント。走行中に何度もジッパーをスライドして体温調節するからだ

 

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左ポケット脇にはチャック付きの貴重品ポケットがある。鍵や現金を入れておくのにいい。中央ポケットの内側にはゴム製のループが。携帯空気入れを差した場合の暴れドメかな? 使用目的が不明です。

 

『PLUMカラー』を選んだのは、Raphaアイテムとカラーがマッチしそうだったからです。実際の色も落ち着いたエンジ色で、大人らしい雰囲気で気に入りました。気温の低めの冬期ライドで重宝しそうです。

・・・と書いている間に、「今年はスギ花粉の飛散が早くも始まりました」とニュースで報道されました。これから長く辛い3ヶ月間が始まります・・・。あーあ、その前に少しでも距離を乗っておかなきゃなあ。